高田芳正 氏(仮名)
(38歳 男性)
業種:
大手通信会社→ライフギアメーカー
職種:
Webエンジニア/事業責任者→Web戦略事業および次世代技術開発の責任者
キャリアの延長にあるWebサービス系企業を希望した高田さんが選んだ転職先は、まさかのメーカー系ベンチャー。そこにはイノベーティブな新事業に携わるワクワク感と、エンジニアの枠を超えたポジションが待っていた。
- ストーリー
買収により梯子を外されたWeb系エンジニア
青天の霹靂だった。まさか親会社が変わるなんて。10年間大手通信会社に勤め、Webサービス開発に携わり、新規事業の責任者としてチームを率い、新サービスを立ち上げ、「さぁ、これから」というタイミングで、まさかのチーム解散。梯子を外されるとは、まさにこのことだった。
新しい親会社から与えられたミッションは、既存事業の規模縮小に向けた人員削減。エンジニアとしての腕もふるえず、やりがいを感じていたチームビルディングからも遠ざかってしまう。将来像が描けなくなった高田さんは、悩んだ末にプロコミットキャリアの転職相談に登録した。
登録から1週間後、プロコミットキャリアとのメールのやりとりにはこんなメッセージがあった。「Webエンジニアでありながらサービス企画や事業プロデュースまで手掛けた経験を、ベンチャーで活かしてみませんか」とのコメントとともに求人情報が複数記載されていた。
200万ユーザー数が転職先の必要条件
プロコミットキャリアで初の面談。「200万人以上のユーザーが利用するB2CのWeb系サービス会社を希望します。200万人以下だと分析精度が低くなり、改善策や新たなサービスの展開が難しいと考えるからです」と条件を提示。
ほかにも求める環境、今まで何をしてきたか、仕事への意識など、さまざまなことをキャリアコンサルタントに話した。「自分の意思を持ち、楽しく働く“企業人”を創りたいという言葉が印象的でした。高田さんは、少年のようなワクワク感を持っており、ベンチャーに向いていると思いました」とコンサルタントは、第一印象を話す。
求人票も書かれてないが、ぴったりの案件を発掘
プロコミットキャリアには、キャリアコンサルタントや営業、経営メンバーが集まり情報を共有し紹介の方向性を議論し合う「プロコミットキャリアカンファレンス」という場がある。
あるカンファレンスの場で「先日、ライフギアメーカーの社長と話したとき、これからWebを活用したサービスを強化したいので、それを担える人材はいないかと相談された」という情報共有があった。それを聞いた高田さんの担当コンサルタントは「先日、面談した高田さんという方がいるのですが…」と提案。まだ、求人要件も確定していない状況だったが、「このポジションは絶対高田さんにフィットする」との確信があった。
ピンと来なかったメーカーが、面接でイメージ一転
メーカーを紹介された高田さんは、正直ピンとこなかったが、とりあえず面接だけ受けてみることにした。一次面接が行われた11月末は、人生を大きく変える1日となった。
その会社は、単なるメーカーではなかった。日常生活に欠かせないアイテムという枠を超越し、先進テクノロジーで健康をケアする製品や、イノベーションを生むウェアラブルデバイスなどを研究し、ライフギアで世界を変えようとしていたのだ。
高田さんは、そのど真ん中で働く自分を想像しワクワクした。さらに、プロトタイピングからトライ&エラーで新たな価値を生み出すビジネス手法は、自分が持つ「スクラムマスター」の知見を活かせるので、そこにも魅力を感じた。
メーカー担当者からのアンオフィシャルなコンタクト
面談終了後、コンサルタントと再面談。ライフギアメーカーが本命だが、メーカーのエンジニアとして働くイメージが持てず迷っていると明かす。
それを聞いたコンサルタントは面談の後、メーカーの担当者に高田さんが迷っていることを伝えた。すると、担当者は最終面接前に、アンオフィシャルな形で高田さんと話す機会を設け、あらためて業務内容やミッション、働き方など、ギャップを感じている部分を丁寧に説明してくれた。
12月初旬に行われた2次面接後、内定が確定。しかし、高田さんの元には、複数の内定通知が届いており、どこにするか決めかねていた。
自分のポジションが描かれた未来の組織図が決め手に
そのとき、プロコミットキャリアを通じて、メーカー側の責任者からの「社外秘の資料ですが、私たちが描く未来の組織図を特別にお送りしたので、一度目を通してもらえませんか」というメッセージを受けとる。ファイルを開くと、そこに新規事業を推進する新たな組織が描かれていた。そしてメーカー側の責任者から「これが私たちのビジョンです。高田さんには、ぜひこのポジションを埋めてほしい」との口説き文句を聞かされ、心は固まった。
12月末、オファーを承諾。現在、高田さんは、ライフギアメーカーでECサイトのサービス設計や、健康にまつわるイノベーティブなプラットフォームを開発するプロジェクトに参画し、同社の事業成長を支える重要な役割を担い、毎日ワクワクしながら仕事を楽しんでいる。