山本祐樹 氏(仮名)
(28歳 男性)
業種:
コンサルティングファーム→Fintech系ベンチャー
職種:
コンサルタント→経営企画(経営メンバー)
金融機関と外資系コンサルティングファームを経験した山本さんは、将来の起業を目指して転職を決意。年収ダウンを覚悟の上で、事業の将来性と価値ある事業経験が積めることに魅力を感じFintech系ベンチャーへ転職した。
- ストーリー
起業を目指す外資系コンサルタント、最後の転職へ
学生の頃から将来は起業家になると決めていた。卒業後、大手金融機関でファイナンスを学んだ後、コンサルティングファームへ転職して2年が経過。起業に向けた最後の1ステップとして、小規模なベンチャーを経験するのがベストと判断。プロコミットキャリアに転職相談をした。
プロコミットキャリアとの面談前のメールのやり取り。そこには「日本の社会を教育から変える企業」、「IoT、AIなどの技術を通じて社会課題を解決する企業」など、興味深いベンチャー系求人案件が並んでいた。その中に自分が考えていた起業のテーマである「不動産」「金融」を含む案件があったので「詳しく話を聞きたい」と返信した。
ベンチャー転職で成功する要件を備えていた
3日後、プロコミットキャリアのキャリアコンサルタントと面談。「絵を描くだけのコンサルタントとは異なり、山本さんは金融機関で泥臭い営業を経験していたことがポイントでした。性格も素直ですし、できるだけ小さい会社がいいというベンチャー転職で成功する要件を備えていると感じました。」とコンサルタントは山本さんの印象を話す。
コンサルタントは、数ある求人の中から2社を厳選して紹介した。1件は、Fintech系ベンチャー、もう1件はクラウドファンディング系ベンチャー。Fintech系ベンチャーは山本さんが温めていた起業のアイデアに近く、本命に近いとみていたが、複数企業との接点を持つことで、より自身がやりたいことを明確になることが多いという経験則から、同規模のベンチャーを紹介した。
相思相愛の関係の前に立ちふさがる年収の壁
翌週、Fintechベンチャーの一次面接に、いきなりCOOが出てきた。会社のビジョンは共感できるし、経験も活かせるし、大いに興味をそそられた。「ぜひうちに来てほしい」とその場で口説かれたのも好印象だった。
面接後、もう1社からも1次面接通過の連絡が来ていると知ったが「できれば、Fintechベンチャー1本に絞りたいので、もう1社はお断りしていただけますか。可能であれば、次の面接はCEOとお話したいですね」と山本さんは、この時点で転職先を絞り込んだ。
2週間後、CEOと面接。非常に魅力的な人で、ぜひ一緒に働きたい。あとは条件次第だった。その報告を受けたコンサルタントは、条件の調整が最大の難関だと感じていた。山本さんの希望年収に、先方の提示額はその額に遠く及ばない。このままでは、相思相愛なのに破談になってしまうと考え、先方に状況を報告し、善処をお願いした。
ストックオプション提示、経営メンバーとして迎えたい
10日後、先方のCOOからランチのお誘いがあった。他愛もない雑談の後、COOが切り出した。「山本さんの希望年収と我々の提示額にギャップがあることは理解していますが、我々はあえてキャッシュではなくストックオプションでお願いしたいと考えています。実は、弊社がストックオプションを出すのは初めてで、それは経営メンバーとしてお迎えしたいという意味です」。
この言葉を聞いたとき、「自分が事業を成長させれば、すべて解決できる」と思った。
最後の関門は、家族への転職報告
最終ステップとして、経営以外のメンバーとの顔合わせを行った後、コンサルタントから最後のアドバイスがあった。「山本さんのように高学歴かつ優良企業で働かれていた方が、ベンチャーへ転職する場合、ご家族に反対されるケースが少なくありません。入社後に仕事に集中できるよう、ご家族としっかり話してそこはクリアしておいてください」と。
このアドバイスを素直に聞き入れて家族に報告すると、反対どころかむしろ背中を押してくれ、山本さんは胸を張って新たな一歩を踏み出すことができた。
入社した山本さんは、すぐ経営企画・事業企画・組織づくりを任され、その実力を存分に発揮。今やCEOの右腕として会社の中核を担っている。山本さんの入社により、同社の事業は成長スピードがワンランクアップ、今、業界で大きな注目を集めている。