企業が履歴書を見る際のポイントをお伝えします。履歴書を書く前に、企業が履歴書をどのような観点からチェックしているのかを知ることによって、履歴書を作成する上で力を入れるべきポイントを押さえましょう。
採用企業の担当者が履歴書のチェックに使う時間は非常に短いことが多いです。どれくらいの短さかというと、おおよそ1分以内ということがほとんどです。従って、見られているポイントも限られてきます。
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見られている3つのポイント
企業の担当者は、履歴書を見る際に主に「学歴」「職歴」「転職歴」の3つのポイントを見ています。
学歴
大前提として、偏差値の高い大学を卒業していないと書類選考を通過できないということではありません。中途採用では学歴より職歴の方が重要です。応募企業は出身大学の名前よりも、どんな職種でどんなことを成し遂げてきたのか、そして、その実績は応募企業で再現可能であるかを見ています。
ただし、偏差値の高い大学や学部に入学できるだけの基礎能力と、努力をした実績があるかという観点はあります。さらに、職務経歴を十分に積んでない若年層の転職では、応募者のポテンシャルをはかる指標として出身大学を見ることがあります。
また、学生時代の専攻が書類選考に影響することは多くありません。しかし、例えば保険会社の専門職であるアクチュアリーを採用する際に応募者が数学を専攻していたか、エンジニアを採用する際に応募者がコンピューターサイエンスを専攻していたかなど、専門職を採用する際には専攻をチェックされることがあります。
職歴
企業は職歴のどんな点を見るのかというと、学歴に対する評価と同様に「入社難易度が高い会社に所属していたか」を評価します。入社難易度が高い企業に所属しているということは、高い能力を持っている可能性があると推測されるからです。
さらに、経歴に親和性があるかも評価の対象です。同じ業界、近い業界、近い職種などであればポテンシャル、順応性、採用メリットがわかりやすいからです。
ただし、入社難易度がそれほど高くない企業に所属していたとしても、即、ハンデになるということではありません。転職の際に重要なのは、年齢に見合うだけの経歴があり、企業側に「この経験をしてきた人が当社に入社するのは自然なことだ」と感じさせ、さらには「この人を採用すれば、応募企業にメリットがある」と判断させることです。転職活動では常に「採用企業が自分をどのように見るか」という視点で考え、適切な準備をする必要があります。
転職歴
転職歴については、以下の2つのポイントを見ています。1つは年齢の割に経験社数が多すぎないか、もう1つは一社当たりの在籍期間です。
残念ながら、転職活動の場で経験社数が多すぎることが評価される風潮はまだありません。なぜなら、在籍期間が短すぎると「当社に入社しても、また辞めてしまうのではないか」と懸念されるためです。
しかし、転職回数が多いから、また一社当たりの在籍期間が短いからといって嘘をついてはいけません。入社後に雇用保険の手続きで事実が判明することがあるからです。また、経歴の虚偽記載は解雇事由に相当することもあるため、嘘をつくのはやめておきましょう。
時々気にされる方がいますが、履歴書の趣味欄、扶養の有無の欄、本人希望欄については、応募企業は「一応見ている」程度であり、重要度はそれほど高くありません。同じ趣味を持つ担当者であれば「趣味が合うかな」くらいには思うでしょうが、だからといってプラスにはなることはありません。
さて、次は職務経歴書についても見ておきましょう。履歴書は画一的な見方をされることが多いですが、職務経歴書はもう少し複雑で、そして重要です。
【書類選考】企業の担当者は職務経歴書のココを見ている