この記事では、ベンチャー/スタートアップ企業で活躍する人に共通している特長10個をご紹介します。必ずしも、これらをすべて備えなければベンチャー企業に合わないというわけではありません。
むしろ、すべてを最初から持っている方は稀です。
しかし、あなたがベンチャー企業に飛び込んで、1年間真摯に仕事に向き合ったならば、これらの特長が非常に身近なものとして感じられるでしょう。
また、すでに現在これらのスキルをいくつも備えていると自負される場合、あなたは非常にベンチャー企業に向いているといえるでしょう。
- 目次
1.タフさ|自分の足で歩く強さ
何より重要なのは、「タフである」ということ。これは、精神的なタフさを指しています。
ベンチャー/スタートアップ企業では、新しいことを世に問うている以上、すぐには結果が出ないことも多いのです。そのため、「同じことをやり続ける」「何度も違う方法でトライし続ける」タフさが重要となります。
過度に周りに依存せず、自分の足で立ち、自分の足で歩けるタフさが必須です。
2.不確実なものへの耐性|何とかなる、何とかするというマインド
ベンチャー/スタートアップでは何が起こるかわかりません。予定調和はほぼないといってよいでしょう。
思っていた結果が出ない場合に、その都度へこんだり、先がどうなるかがわからないことに過度に不安になるのであれば、毎日が大変です。
先が見えにくいというのは、思いもよらないことが起こる可能性がある、自分で未来をコントロールする余地があると考えて、このシチュエーションを楽しめるかどうかが重要です。
予測不能な未来に対して「何とかなる、何とかする」というマインドセットが非常に有効となるでしょう。これは、最初に挙げたタフさにも通じるものがあります。
3.好奇心|新しいものに注目し、アイデアを生み出す力
新しいものに対するアンテナや好奇心は、武器となります。
変わり続ける外部環境に対して、常に興味を持ち、可能性を見出すことができる力は、ベンチャー/スタートアップ企業にフィットするでしょう。海外のサービスや、競合サービス、新たな顧客の動向、異業種からのヒントなど、関心があるのとないのとでは考えられる範囲が変わってきます。
一方で、注意も必要です。好奇心が強くいろいろなものに興味を持てたとしても、アイディアや興味止まりで形にはできない、事業につなげることができない、 という問題が起こりがちです。そのため、ベンチャーの世界では、一瞬だけ輝くのではなく、長く本質的に活躍するために、形にする力や、形にできる仲間が必要とされます。
4.スピード感|すぐさま行動に移せる力
「スピード」があるかどうかは、極めて重要です。スピードが必要になる場面、有効にはたらく場面にはいくつかありますが、特に重要といえるのは「試行スピード」でしょう。
ベンチャー/スタートアップ企業では、「とにかく行動に移す、やってみる」ことが重視されます。
特に、WEBサービス系のベンチャー/スタートアップ企業で顕著です。” プロトタイプをつくって他の人に投げかけ、ベータ版を作って市場投入し、市場の声を聞きながらサービスをブラッシュアップする” というのが、日常茶飯事だからです。よくない例として、”完璧主義に陥り、市場投入のタイミングを誤る” ということがありますが、これが企業にとっての致命傷となるケースも。
とにかくやってみようという人たちの中で、しのぎを削り合うベンチャー企業だからこそ、スピードが重要視されています。
「賢さよりも、早さによって正解にたどり着くチームでありたい」と話したスタートアップのCEOもいました。そのCEOは、非常に賢く、バランスもよい人でした。しかし、そういう人でもなお、スピードを重視するのです。
5.実行力|絵にかいた餅を食べる力
理念やビジネスプラン、こういったものは確かに重要です。あるのとないのとでは、事業のあり方に大いに違いをもたらすでしょう。その一方で、頭でっかちこそ、最も避けなければならない事態です。
ベンチャー/スタートアップ企業への転職後によくあるのは、「あれ、どうなっている?」と確認されるスピードが非常に早いということです。
ベンチャー企業では、とにかく実行に移さなければ変化をもたらすことができない、成果を得ることもできない、という原理に基づいています。そのため、「実行した結果が、次の行動を規定する」というレベル感で動いていく必要があります。
これは決して、できばえより速さを重視するという意味ではなく、考えるのであれば、それを実行することを織り込んで考える必要があるという意味です。
6.変わり続ける力|自らをアップデートし続ける力
会社も、個人も、勝ちパターンが長くは続きません。だとすれば、変わり続ける力がなければ、いずれは陳腐化することになります。
外部環境に応じた、自らの内発的な動機によって、変わり続けられるかどうか。これが非常に重要です。
また、ベンチャー/スタートアップ企業は、役職が上がれば安泰とはなりづらい環境のため、自らが重要な役割であり続けるためには、それにふさわしい自分にアップデートし続ける必要があります。もちろん、人として、ビジネスパーソンとしての原理原則は一朝一夕に変わるものではありません。しかしながら、事業や会社の、そして自分自身の変化に応じて、変わり続ける力やそれを目指すことは極めて大切だといえるでしょう。
7.あきらめない姿勢|成功のために、行動し続ける強さ
ベンチャー/スタートアップ企業では試みが失敗に終わることも多くあります。そして、その後に成功に至るかどうかは、諦めずに行動し続けられるかどうかが分かれ道。
現在残っているサービスや会社というのは、結局は諦めないでやり続けたところなのです。ピボット(方向転換・路線変更)という名のもとに、微修正を繰り返しながら、正解にたどり着こうとする姿勢こそが、成功のカギなのでしょう。
個人の場合もしかりです。ベンチャー企業で活躍する人たちは、ちょっとやそっとのことでは諦めない人ばかりです。同じ環境で働くことで、あなた自身にそういう姿勢が身につけば、ここからのビジネス人生において武器となる、決定的な強さを手に入れることになるでしょう。
8.解決志向|ポジティブな解決のため、考え続ける力
「できない理由ではなく、どうやったらできるかを考える」とは、言い古された言葉です。
しかし、ベンチャー/スタートアップ企業において、これほど日常的に必要な心構えとなる言葉はありません。とにかく、「どうすればできるか」の連続です。原因を深堀するのも、ネガティブな要素を探すのも、すべては解決のための一歩となります。
また、ベンチャー企業で働く人たちが総じて愚痴っぽくないのは、常に「どうすれば良くなるか」を考え続けているからでしょう。そういったスタンスが、物ごとを前に進める原動力なのです。
9.全体観|全社にとって必要なことから逆算して行動する力
ベンチャー/スタートアップ企業は、比較的少人数であることが多く、大企業に比べると全体が見やすい環境といえます。とすれば、自分のことだけしか見えていない人と、部署や会社全体まで見えている人とでは、パフォーマンスに大きな差が出ます。
全体観をもって自分の仕事をしていれば、おのずと会社全体にとって必要なことから逆算した行動をとり、パフォーマンスを上げるからです。
例えば、COOやCFOなど、いわゆるCxOと呼ばれる経営幹部は、ただ専門性だけでそのポジションにいるわけではありません。全体観をもって、専門性を発揮するからであり、だからこそそのポジションに相応しいといえるのです。
10.思考力・発想力|枠を外して考える勇気
よく「アウト・オブ・ボックス」などといわれますが、決められた枠組みの中だけで思考するのではなく、既存の枠外に出て発想、思考できるかどうか、が非常に重要です。
定石だけではそれ以上先に進めない場面が出てくるのがビジネスであり、ベンチャー/スタートアップです。
ロジックの積み上げだけでは解けない問題に面した時こそ、まさに枠を外して考えるチャンス。それができれば、ほかの人とは違うレベルの”解”に到達できる可能性があり、さらに大きなチャンスを生むでしょう。
以上、ベンチャー/スタートアップで活躍する人の特長を10個ご紹介しました。
最初にお伝えしたとおり、必ずしも、これらすべてを備えていなければならない、というわけではありません。すべて最初から持っているほうが稀なのです。ベンチャー/スタートアップ企業という環境へ飛び込むことで、あなた自身が身につけられるかもしれません。
また、あなたが向いているかどうかに関わらず、ベンチャー/スタートアップ企業への就職は慎重におこなうべきです。もしご転職をお考えでしたら、転職支援実績が豊富なプロコミットキャリアへぜひご相談ください。