- 2016.04.27
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清水 隆史|株式会社プロコミット 代表取締役社長
早稲田大学法学部卒業後、マーケティング会社での企画・営業を経て、経営企画室兼IPO準備室長としてIPOを達成。その後、ベンチャー投資及び戦略コンサルティングを行う株式会社ドリームインキュベータに参画。ベンチャー企業の成長戦略、資金調達、人事戦略を支援する一方、上場企業に対する組織改革、コスト削減、新規事業のコンサルティングに従事。2005年に株式会社プロコミットを設立し、代表取締役に就任。
人材紹介の仕事をしていると、片面、両面という単語がよく使われます。
片面は、個人もしくは企業どちらかに特化して支援するスタイル。
両面は、ひとりのコンサルタントが個人も法人も担当するスタイル。
大手の人材紹介会社では、片面に分業していることが多く、比較的少人数のところは両面でやっている人が多いように思います。個人も企業も両顧客の顔が見えている、つまり確からしい情報量が多いのは両面型です。
分業だと、自らは会ったことがない人を自分の担当企業に紹介することになりますし、個人の方にも人から聞いた情報で企業を提案していくことになります。「そんなのいいマッチングができないじゃん」と思えば、両面型の方が早いし、正確。
ですが、片面か両面かより、「二人以上の人が関わる両面性」を持つチームが最も顧客に貢献できると思っています。 勝手に名付けると、「クロスりゃんめん」。
仮に、自分が直接担当している企業や個人の方に素晴らしい価値提供ができているとします。でも、それだとその価値を享受できる人たちは限られてしまう。自分一人で会える企業も人も、その数は限られる。正直、相性もある。
自分が直接は知らない会社が、目の前の人にとっては良い選択肢になり得るかもしれないし、自分がお会いしたわけではないけど担当企業にとっては運命の出会いになるかもしれない人もいます。
そう考えたら、大事なのは自分が直接知っているかではなく、あたかも直接会っているかのような濃い情報がチームで正しく共有されていること、なのかもしれないなと。
採用企業側からは、たまに「この方はあなたが直接会っているのか?」と聞かれます。さらに、「あなたがお会いしてるなら会います(つまり書類選考なし)」と言ってもらえる企業もあります。個人としては、信頼されていることが本当に嬉しいけれど、一方で、プロとしての力不足を感じる瞬間でもあります。
なぜなら、もし自分がお会いしたかどうかで企業側の採用判断が変わるのならば、それは自分がチームに正しく情報を伝えられていないから。人材紹介の仕事を始めた頃は、両面こそが最高峰だと思っていました。でも今は二人以上の人間が関わって両面性を発揮できた時の方がスケールするし、難しいし、尊いと思っている、そんなお話でした。
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清水 隆史|株式会社プロコミット 代表取締役社長
早稲田大学法学部卒業後、マーケティング会社での企画・営業を経て、経営企画室兼IPO準備室長としてIPOを達成。その後、ベンチャー投資及び戦略コンサルティングを行う株式会社ドリームインキュベータに参画。ベンチャー企業の成長戦略、資金調達、人事戦略を支援する一方、上場企業に対する組織改革、コスト削減、新規事業のコンサルティングに従事。2005年に株式会社プロコミットを設立し、代表取締役に就任。
Topics: コンサルタント
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